リスボン回顧録 はじめに

エッセイ

ポルトガルのリスボンに滞在していました。

2021年3月末から22年9月まで家族でポルトガルのリスボンに滞在していました。そのことについて、思い出す限りをマイペースに記録していきたいと思います。ちなみに、我が家の構成は40代夫婦+2012年早生まれの息子。

世はコロナ禍まっただ中

2021年春から海外に行くことは決まっていて、当初はオーストラリアのシドニーを想定していた我が家。2019年にはシドニーに行ってあちこちを見て回り、息子の学校の候補や滞在するエリアの目星をつけていました。しかし、2020年に入ると世の中にコロナ禍旋風が吹き荒れます。小学校は休校になり、家の外にもなかなか出られない日々。オーストラリアはかなり厳しいコロナ禍対策を講じたため、ほぼ鎖国状態に。2021年春にシドニーに行くのは絶望的な状況となります。

行先変更!どこに行く?

与えられた選択肢はふたつでした。海外に行くこと自体を辞めるか、行先を変えるか。それまでの数年間そのために色々と生活を整えてきたのに、諦めるなんていう発想は毛頭なかった我々。すぐに代替地を考え始め、比較的早い段階でポルトガルのリスボンが候補にあがりました。

リスボンを思い浮かべたのには、いくつか理由がありました。まず、夫婦で旅行したことがあり、そのときの印象がとても良かったこと。もともと私は小さい頃からリスボンという土地に憧れていたので、その数年前に夫婦で訪れたことがあったのです。なぜリスボンに憧れていたのかは上手く説明ができないのですが、青い空に黄色やオレンジが映える街並みのイメージにとにかく惹かれていて、絶対にいつか行くんだと心に決めていました。私は湘南の海沿いで育ったので、テレビや写真で見るリスボンの雰囲気に親近感があったのかもしれません。

しかも、リスボンには夫の仕事関係の知人がいるという幸運が!これはもう運命だとしか思えないと、我々は一気にリスボン行きに舵を切るのでした。とはいえ、シドニー行きをギリギリまで望んでいたので、この時点ですでに2020年秋。果たして間に合うのか??

VISA取得という難関

とにかく、まずはVISAを取得しなければいけません。とはいえ、初めての移住なので経験値はゼロ。駐在で海外に出ている友人たちは会社が全部やってくれたというし、ネットで調べても日本からのポルトガル移住についての細かい情報はほぼ出てきませんでした。唯一、アメリカからポルトガルに移住したご夫婦の体験記がヒットしたので読んでみたところ、移住エージェントにお願いしたとのこと。というわけで、まずは移住エージェントとやらを探してみることにしました。細かい作業が苦手なので、多少のお金を払っても確実で楽な方がいいしね!

が、しかし。ポルトガル移住をメインで扱っているエージェントなど皆無。色々な国を対象としている事務所があったのでオンラインで質問してみたものの、ビザ取得と住居探しの手伝いだけでひとり20万円(合計60万円)、子どもの学校探しまで手伝ったら100万円と言われたので却下することにしました。お金で解決と言っても限度があります。

こうなったら自力で乗り切るしかない!と腹を括った私は、申請に必要な書類をチェック。しかし、サイトによって書いてあることが違うし、「いまの時点でこれは取得できなくない?」と思う書類も記載されていたりと大混乱。しかも、在日ポルトガル大使館のVISA申請はかなりの難関だという情報がチラホラ……どういうこと??いくら調べたところでよくわからないので、とりあえず大使館にメールをしてみることにしました。(続く)

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